計算方法と根拠

解雇予告手当とは

会社が労働者を解雇するときは、少なくとも 30 日前に予告するか、予告をしない場合は 30 日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を払う必要があります(労働基準法第20条)。予告の日数が 30 日に足りないときは、平均賃金を 1 日分払うごとに予告の日数を 1 日短縮できるため、足りない日数分の平均賃金を払えば足ります(厚生労働省「確かめよう労働条件」を2026年10月27日に確認)。

平均賃金の求め方

原則は「解雇を通告した日より前の 3 か月に支払われた賃金の総額 ÷ その期間の総日数(暦日数)」です。日給・時給・出来高払制で働く日数が少ないときは、「賃金の総額 ÷ 労働日数 × 60%」の額と比べて、高いほうが平均賃金になります。銭(1 円の 100 分の 1)未満は切り捨てます(神奈川労働局の案内)。

計算の例

平均賃金が 7,000 円で、解雇日の 10 日前に予告した場合、足りない日数は 30 − 10 = 20 日なので、解雇予告手当は 7,000 円 × 20 日 = 140,000 円です。予告しなかった場合は 30 日分の 210,000 円です。

使っている式

計算式
名前やっていること式
平均賃金の原則の額(銭単位)賃金の総額を総日数で割った 1 日あたりの額です。銭(1 円の 100 分の 1)未満は切り捨てます。ここでは銭を単位に整数で計算しています(100 で 1 円)。aSen = floor(total * 100 / days, 0)
最低保障の額(銭単位)賃金の総額を労働日数で割った額の 60% です。日給・時給・出来高払制のときだけ、原則の額と比べて高いほうを使います。銭未満は切り捨てます(100 で 1 円)。bSen = floor(total * mr / worked, 0)
平均賃金(銭単位)月給・週給などは原則の額、日給・時給・出来高払制などは原則の額と最低保障の高いほうです(100 で 1 円)。avgSen = if(wtype == 2, max(aSen, bSen), aSen)
平均賃金(円)1 日あたりの平均賃金です。解雇を通告した日を起点に、直前 3 か月で求めます。avg = avgSen / 100
手当の対象になる日数30 日から予告した日数を引いた、足りない日数です。平均賃金を 1 日分払うごとに、予告の日数を 1 日短縮できます。short = max(0, need - notice)
解雇予告手当の額平均賃金 × 足りない日数です。円未満は四捨五入します。pay = round(avgSen * short / 100, 0)
解雇予告手当の額(目安)(結果)30 日に足りない日数分の平均賃金の合計の目安です。pay
平均賃金(1 日)(結果)賃金の形態に応じて、原則の額か最低保障の額のどちらかを使った 1 日あたりの平均賃金です。avg
手当の対象になる日数(結果)30 日から予告した日数を引いた日数です。0 日のときは手当は必要ありません。short
予告なしの即時解雇の場合(30 日分)(結果)予告を全くしなかった場合に必要な、平均賃金 30 日分の額です。round(avgSen * need / 100, 0)

式の記法: + - * / ^(べき乗)、かっこ、min / max / round / ceil / floor / pow / abs / sqrt、if(条件, 真のとき, 偽のとき)。round(x, 桁) は四捨五入、ceil は切り上げ、floor は切り捨てです。

設定値(定数)と出典

設定値と出典
項目値出典時点見直しの周期
最低保障の率(賃金総額÷労働日数に対する)60%大分労働局・労働基準監督署「休業手当(平均賃金の60%以上)の計算方法」(平均賃金=直前3か月の賃金総額÷総日数、最低保障=賃金総額÷労働日数×60%、銭未満切り捨て、休業手当は円未満四捨五入)2026年10月27日労働基準法の改正時に確認(毎年 4 月に改正の有無を確認)(次回見直し 2027年4月1日)
解雇の予告に必要な日数(これに満たない分を平均賃金で払う)30日厚生労働省「確かめよう労働条件」解雇予告期間が足りない場合(1日について平均賃金を支払った場合はその日数を短縮できる・労働基準法第20条第2項)2026年10月27日労働基準法の改正時に確認(毎年 4 月に改正の有無を確認)(次回見直し 2027年4月1日)

入力できる範囲

入力項目
項目範囲初期値
直前 3 か月の賃金の総額1〜100,000,000円750,000円
直前 3 か月の総日数(暦日数)1〜92日91日
賃金の形態月給・週給など / 日給・時給・出来高払制など月給・週給など
直前 3 か月の労働日数1〜92日60日
解雇日の何日前に予告したか0〜30日0日

結果は、同じ条件なら本サイトのどのページでも同じ数字になります(ページの数字も、計算ツールも同じ計算の仕組みで出しています)。

ご利用にあたって

  • 労働基準法と、厚生労働省の公表する計算方法にもとづく概算の目安です。解雇が有効かどうか、手当が必要かどうかは、個別の事情と労働基準監督署の判断によります。このサイトは支払いを保証するものではありません。
  • 天災事変などで事業の継続が不可能になり労働基準監督署長の認定を受けた場合や、労働者の責めに帰すべき事由による解雇の認定を受けた場合、日々雇い入れられる人、2 か月以内の期間を定めた契約の人などは、予告や手当の扱いが異なります。
  • 産前産後の休業・育児休業・介護休業・試みの使用期間などの期間と、その間の賃金は、平均賃金の計算から除く決まりがあります。このサイトでは除く処理をしないので、該当するときは労働局に確認してください。
  • 平均賃金を求める 3 か月の総日数と労働日数は、賃金の締切日がある場合は直前の締切日から数えます。数え方に迷うときは、労働基準監督署で確認してください。